椎名高志『絶対可憐チルドレン』#07「普通の敵」前編(週刊少年サンデー40号)

「この力、ない方がいいと思ってる?誰か他の人間が抑えてないとそんなに怖い…!?」

陸上自衛隊90式戦車を一撃で屠る。この90式はダミーじゃないよね?!、ホンモノ、本物だよね?!。陸上自衛隊主力戦車である90式って、調達価格約11億円と言われていて、非常に、ものスゴく高価なシロモノなんですが(苦笑)。余談だけれど、映画『クレヨンしんちゃん爆発!温泉わくわく大決戦』では、敵・巨大ロボットと自衛隊戦車部隊の戦闘で90式が破壊される場面で、玄田哲章演じる戦車隊隊長の「”あ〜――っ!12億円の戦車がー――!!弁償しろー――!!」と怒鳴る台詞がある。まあ、戦車がヤラレメカとしてプラモデルの如く粉砕されるのは、怪獣映画などでお馴染みのお約束って奴ですけれど。でも、にヤラれて90式は大爆発炎上しているのだが、……中の人は?、中の人などいない?。しかし、億単位の車両を演習ターゲットに使用するとは……、特務エスパーって金喰い虫……(汗)。と言うより、新型ECMの試験はともかく、チルドレンを戦闘車両と演習させているのは、政府やB.A.B.E.L.が、チルドレンを軍事利用する事も考えているからか??。まあ、脆弱な上部装甲を狙い撃ちしているとは言え、生身の人間が単身素手でハイテク戦車を破壊するのを見れば、そういった事を考え出すのも無理からぬことではある。そして、力を持たない、一般の人々が、エスパーを危険視、敵対視し始める事も理解出来る。
 がサイキックを使いながら「大切断ッ!!」と言っているのは、『仮面ライダーアマゾン』の必殺技・大切断のパロディ。約30年前の特撮ヒーロー番組を10歳の少女が見ているとは思えないので(笑)、これは勿論単なる作者のお遊び。軍用で超能力妨害装置が開発出来るのならば、後々意図的に能力を開発されたエスパーとか出てきそうだ、『AKIRA』や『機動戦士Zガンダム』の強化人間みたいですが。他人に力を制御されてしまう事に、いつになくシリアスな反応の皆本の語る「もう1つの理由」が説明されずに途切れてしまったけれど、これは次回以降の複線になるかな?。そして、要らんところで皆本の心を読みその場を更に混乱させる紫穂はもうお約束(笑)。……葵が地味だな………
 それにしても、どう見ても一品モノとしか思えない最新機密が奪取されていたり、メインシステムにクラッキングされていたり、B.A.B.E.L.の機密保持や防犯体制が不安でなりません。
何はともあれ、♪絶対絶命〜〜♪♪((C)山口百恵次週に「続く!!」

追記。祝!『絶対可憐チルドレン』1、2巻、10月2冊同時発売決定公式発表!!。先週、椎名百貨店THE WEBでは発表されていたけれど、一応ね。