島本和彦『新吼えろペン』2巻(サンデーGXコミックス)

新吼えろペン#02

同じ月刊連載でコミックス4話分収録でも『おおきく振りかぶって』と比べて刊行ペースが早く感じるなあ。向こうは5ヶ月ほど間が空くが、こちらは旧吼えペン時代から4ヶ月毎に定期発売。ベテランと若手の差か、書き直しやおまけページの執筆時間の差かも知れないけれど。
中扉の「カブト虫がペンを持つ」絵を見て衝撃が走る!。なんだこりゃ(笑)。1巻はなんだったのかと慌てて見返すと、「映画用35mmカメラをバックにペン」が描いてある。本編収録内容から考えると、まあ普通だ。何故に2巻はカブト虫??。
本編は基本的に雑誌掲載時に読んでいるけれど、今回収録分は4本とも好きな話。
第6話、登場人物は生き物ってのは実によく分かる。……『ゲキトウ』ってのは禁句ですか、そうですか。そもそも吼えろペン』の炎尾燃燃えよペン』の炎尾燃もキャラが違うと言えば違っているし。まあ流石に間が全く空いてないので吼えペンと新吼えペンではズレを感じないけれど。『からくりサーカス』で、あのキャラ暫く出てこないなあってのはよくあるけれど、それはこんな理由だったんですね(笑)。最近もずいぶん長いこと、しろがね、エレオノールが登場しなかったけれど、いったい何処に行ってたんでしょうねえ……。富士鷹ジュピロ登場回は毎回テンションが普段よりも高く面白い!!。
第7話、前半は、高学館漫画賞ネタ。執筆時期は(恐らく)第50回小学館漫画賞贈賞式の後。掲載されたサンデーGX5月号発売時期は第9回手塚治虫文化賞(これの場合、「文化」と書いて「デ・カルチャー」と読む気がする、いやなんとなく)受賞作品発表日の直前直後と、読者の俺にとってもかなりタイムリーで、ムチャクチャ大受けしました。に熱弁させてギャグにしているけれど、あそこで語っているのは受賞しない作家側の本音ではあるよなあ。