安彦良和『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』開戦篇#03(月刊ガンダムエース10月号)

戦争勃発の裏の裏にシャアの影あり。元々ギレンモビルスーツ開発を進め、開戦準備していたのに対し、教導隊とガルマを焚きつけ直接火種へと誘ったのはシャアと言う解釈か。う〜〜ん、『王道の狗』を読んでいるみたい(笑)。元々士官学校入学式からゼナ・ミアは居たけれど、この人がやはり後のドズルの妻にしてミネバを産む事になるゼナなのね。ドズルとの出会いがこんな形だったとは……。でも、深夜ドズルを訪ねていって「時間を戴きたい」とか言うからには軍服を脱いで、その肉体でドズルを篭絡するのかと思いきや、そこまでは行きませんでしたね(笑)。所詮は角川書店。所詮は良い子も読む事前提の月刊ガンダムエースって事で。その、ドズルゼナ。今後どういった付き合いを経て結婚に至るのだか。この辺りもきちんと描写していただきたい(笑)。議会直後のデギンギレンの丁々発止。意外や、デギン本人は穏健派。ジオン暗殺の時は、自身の権力掌握欲は勿論だけれど、むしろ、暴走しかけるジオン・ダイクンを強行的に止めてやる意図も大きかったのか。連邦とのパワー・バランスもある程度冷静に見極められている様子。しかし、軍備増強し、開戦へ準備を図るギレンを諌め切れないのはキツい。冒頭、連邦軍強襲揚陸艦が登場。如何にもホワイトベースの原型的なデザインになっていて面白い。