こうの史代『さんさん録』#19「aとp」(漫画アクション9月6日号No.18)

いや、あるよ!、あるある!!などと読みながら激しく同意してしまった。寝起きの黄昏どきって、朝だか夕方だか判らなくなるのはホントによくある。時計を見ても、これって、午前?午後?とか半分寝ている頭じゃよく判らない。そこで冷静になって、外から聞こえる喧騒に耳をすませば、朝と夕方では全然違うし(やはり夕方の方が車の走行音や人の話し声がよく聞こえて、朝だとそういったバックグラウンドノイズ聴こえずにかなり静かだったり)、それでもダメならTVをつければ朝の番組をやっているのか夕方の番組なのかは大体見れば判る、ハズだ。まあ、そうやって確認しようとする前に勘違いして思い込んでしまう事もあるけれど。「やべ、仕事遅刻じゃん!」などと慌てたりね。寝起きから食事の支度まで淡々と描く礼花さんの日常描写が秀逸。それまでの眠そうな顔から、洗顔し、着替えて、髪を梳かし。スッキリした顔で歩きながら髪を束ねる390ページ4コマ目が特に、いい。あと、18番の、ここぞと言うところでの大コマ見開き黄昏時の空気まで感じさせるいい絵だと思う