『逆境ナイン』監督:羽住英一郎

いや島本和彦ファンなんで何処まで客観的に見れてるかは不明だけれど、とりあえず。
それ相応に楽しんで見て笑わせてもらったのだけれど、いや、しかし!。けっこうガンバって纏めている脚本と俳優陣の熱演が光るが、演出がツラい、かなあ?。過剰な熱血が傍で見たときに笑える事もあるが基本的にシリアスな島本テイストがコメディ主体に作り変えられたような印象。だいたいこの規模の映画で115分ってのも長過ぎでしょう。90分台にまとめてテンポよく見せなきゃ。クロマティ高校』を85分に収めた山口雄大はその意味では偉い。(ちゅうか、この映画のサムいギャグの数々は雄大が演出したのかと思ったよ)
余計なサッカー部との絡みを全部切って、劇中の対立構図を全力野球部対日の出野球部、不屈対校長に絞り、不屈以外の部員もちゃんと描いて(『逆境ナイン』ってタイトルなのに不屈以外が描けていないぞ!)それで90分台、100分未満の映画だったら傑作になったんじゃないですかね。クライマックスは透明ランナーやる気パルスの2者択一を迫られたら、やる気パルスを選ぶべきなんじゃないかなあ。
そうそう、これから映画を見る方は、『新吼えろペン』1巻を読んでから見るとより楽しめるかも。逆境原作未読の方は、映画を見てから原作漫画を読んだ方がいいと思います。