『星の破壊者』(ウルトラマンマックス#07)

ある意味もう一人のウルトラマンとも言える、宇宙からの知的文明観察者・神崎士郎(て、おい!)ことケサム。任務として星から星へとかけ巡る彼が、宇宙船などのハンパな乗り物を使わずに、空間転移装置で移動しているのには説得力があったり。しかし、裁定者たるケサムが、地球に好意的か否かが見ているうちに視聴者に判るのではなく、ハナからサブタイトルで『星の破壊者』と謳ってしまってバレバレなのはどうかと思った(苦笑)。せめて、『星への審判』とか曖昧に濁しておけばいいのに。スピーディにマックスへ変身するカイトと、渋く竜巻状のエネルギーに包まれて変身するケサムの対比と、格闘までの雰囲気がいい。が、直後、格闘時に爆弾を持ったり、邪魔になってちょいと脇に置いたりするマックスはなんかマヌケに見える(笑)けれど。ミサイルを斉射するダッシュバードⅡとミサイルとダッシュバードⅡの動きを念動力で止めるケサムケサムのビームを空中で素早く避けアイスラッガー(マクシウム・ソード)で光の鞭を切り裂くマックスなど、板野一郎with円谷CG班の創り出すビジュアルは見どころ多し。そういえば、確か巨大ケサムのデザインも板野一郎が手がけた筈。
冒頭、ヒジカタ隊長の、「娘と行った事があるな」の台詞は、勤務外の日常を想像させてgood。あれは宍戸開のアドリブかな?。各雑誌インタビューでの情熱と意気込みを感じさせる発言で、俺的宍戸開評価がグッと上がりました。がんばれエイトマン!!。

現代洋子『社長DEジャンケン隊』#36(ビッグコミックスペリオールNo.17)

今回のゲストは、爆笑問題太田光の嫁さんでもある、美人社長として有名(?)な(有)タイタンの太田光代さん。飲むと人格が変わる。深夜にあの爆笑・太田とケンカしてキレて家を跳び出す。……う〜〜ん、いい味したキャラクターだなあ、あくまでこの漫画で読む分には(笑)。この人も、一緒に仕事をすると体力消耗して凄く疲れそうなタイプだ。いや、仕事が出来る人ってのは、そういうパワフルな人が多いんですけれどね。行った事ないけれど、作中に2件登場するお店はどうやらウチから自転車で行けそうな距離っぽい。後学の為に覚えておこうっと。

星里もちる『怪獣の家』#16「別離の女」(ビッグコミックスペリオールNo.17)

マニアックな、怪獣ガルルのVFX作業現場の冒頭がウケました。かなりそれっぽいけれど、取材とかしたのかな?。一人暮らしになった途端に連夜、亡くなった妹の夢を見る福田。添乗員から馴れない営業に廻された所為もあり、日毎にやつれていくが…?。福田のかかえた妹のトラウマと、両ヒロインの存在とが、上手く絡まっていかないのが、この作品が低迷して見える理由、かなあ。由希の方は、妹・容子と同級生であっても、親友だったとかの固い絆があったワケじゃないし。あと、前号で公式発表された『ルナハイツ』映画化。もちる作品は、映画よりもTVドラマの方が向いているような気がするのだけれど、今からしてみれば、スピリッツ時代の『りびんぐゲーム』や『結婚しようよ』はドラマ化されても全然おかしくない内容と知名度があったと思う。映画だったら『本気のしるし』が向いてるかとも思うけれど、原作のあのムードを映像で再現したら、見ていてかなりシンドイ映画になってしまうか。巻中(前号まで西原理恵子の連載があった箇所)には、ヒロイン・まどり役の、安田美沙子のグラビアとインタビュー、映画主要キャストの写真とコメント有り。う〜〜ん、見事に全員マンガのイメージと外れている(笑)。撮影が1週間ポッキリってのは、見事にVシネ的な強行スケジュールだなあ。安田美沙子は京都弁まじりのインタビューで親しみ易いキャラクターが滲んでいるけれど、まどりに合っているのかどうか。まあ、常套句、原作と映画は別物って事で。