星里もちる『怪獣の家』#16「別離の女」(ビッグコミックスペリオールNo.17)

マニアックな、怪獣ガルルのVFX作業現場の冒頭がウケました。かなりそれっぽいけれど、取材とかしたのかな?。一人暮らしになった途端に連夜、亡くなった妹の夢を見る福田。添乗員から馴れない営業に廻された所為もあり、日毎にやつれていくが…?。福田のかかえた妹のトラウマと、両ヒロインの存在とが、上手く絡まっていかないのが、この作品が低迷して見える理由、かなあ。由希の方は、妹・容子と同級生であっても、親友だったとかの固い絆があったワケじゃないし。あと、前号で公式発表された『ルナハイツ』映画化。もちる作品は、映画よりもTVドラマの方が向いているような気がするのだけれど、今からしてみれば、スピリッツ時代の『りびんぐゲーム』や『結婚しようよ』はドラマ化されても全然おかしくない内容と知名度があったと思う。映画だったら『本気のしるし』が向いてるかとも思うけれど、原作のあのムードを映像で再現したら、見ていてかなりシンドイ映画になってしまうか。巻中(前号まで西原理恵子の連載があった箇所)には、ヒロイン・まどり役の、安田美沙子のグラビアとインタビュー、映画主要キャストの写真とコメント有り。う〜〜ん、見事に全員マンガのイメージと外れている(笑)。撮影が1週間ポッキリってのは、見事にVシネ的な強行スケジュールだなあ。安田美沙子は京都弁まじりのインタビューで親しみ易いキャラクターが滲んでいるけれど、まどりに合っているのかどうか。まあ、常套句、原作と映画は別物って事で。