椎名高志『絶対可憐チルドレン』#06「あたしンち」(週刊少年サンデー39号)

 前回、5話掲載の時に、サブタイトルの元ネタがどうのと書いたのですが、今回はスゴいです。そのまんまです。ヒネリがないと言うか、ストレートで直球と言うか(笑)。どのくらい直球かと言うと、↑で見出しにサブタイトルを書いたら、”はてなキーワードに即自動リンクしているくらい直球です。一応書いておくと、6話サブタイトルあたしンち』の元ネタは、漫画とTVアニメで人気の同名作品タイトルから。あとはリンク辿って各自調べて下さい(手抜き)。扉絵は、黄色いセパレートタイプのトラックスーツを着た薫。これは、扉絵のデザインを含めて2003年公開のクエンティン・タランティーノ監督の映画キル・ビル』vol.1ポスターアートのパロディ。もちろん元ネタじゃあ胸元に巨乳一直線とデカく書かれてはいません(笑)。まあユマ・サーマンも巨乳じゃないけどね!(苦笑)。で、この扉絵は微妙に本編とリンクしていて、今回は薫エピソードと告知していると同時に、冒頭で薫がヤクザ相手に大立ち回りを演じていた事への微妙な複線になっているワケです。映画キル・ビル』vol.1では、ユマ・サーマン演じる主人公、ザ・ブライドがこの黄色いトラックスーツを着て、復讐相手の一人でヤクザの親分、ルーシー・リュー演じるオーレン・イシイ一味の居る青葉屋に単身乗り込み、大立ち回りを演じました。更に、このトラックスーツの元ネタは…って、いいか、それは。全人類みんな見てるよな!。『死亡遊戯』ですね、もしも知らない人がいたらレンタルして見て下さい。
 本編、警察庁長官の娘の紫穂京都の商人の娘(なんか大阪っぽいが)の葵、と、きたからには、は、往年の漫画の定番(と言うより古典的物語主人公の定番なのですが)、孤児・生みの両親を知らない孤児院育ち、などと勝手に予想していたのですが、そんな予想を裏切って意外とマトモ(?)な家庭、巨乳グラビアアイドルのお姉さん・好美と、同じく巨乳で名舞台女優の(若つくりの)お母さん・秋江が登場。アレ、父親は?五年前に別れた??。もう少しお母さんは妖艶な美女系にして姉と絵的に差別化した方がよかったのでは?、今の絵では二人とも姉に見えるなあ。巨乳母姉に圧倒される皆本に、「あの二人に誘惑されたら前かがみにくらいなるわよ」などと言う紫穂の、耳年増ならぬサイコメトラー年増な発言がイイ感じ(笑)。横で話を聴いてたが「前かがみ」の意味を判らないのも、キャラの書き分けと年相応感が出ていてgood。オチも含めて、薫の子供らしい一面が描けていていいエピソードだったと思います(最後3ページはちょい駆け足で終わった印象もありますが)。これまでトリオ内で熱血直情タイプ担当の薫は、男の子だった方がバランスがいいのでは?と思っていたのだけれど、母姉の巨乳っぷりに軽いコンプレックスを抱いている辺りを見て、薫が女の子で正解だったんだと再認識しました。母姉に対する皆本を見て、恋愛感情未満のヤキモチを焼くのとか、女の子であるが故の感情だしね。