『ゼットンの娘』(ウルトラマンマックス#13)

どうにもゼットンナノ遺伝子云々と言う設定が回りくどくて、見ていてドラマに没入出来なかったのだが、要はこれって、脚本上原正三の黄金パターン、「敵側のゲストヒロインキャラと味方・主人公との悲恋」のヴァリエーションなんだよね。ナツミの設定は、もっとシンプルに「ゼットン星人に洗脳操られた地球人の娘」か、「地球侵略の為に地球人の娘の姿に生体改造されたゼットン星人の少女」くらいでよかったんじゃないかなあ。
 しかし、ベース・タイタンへのナツミの侵入、ライトセイバーでの戦闘から俄然盛り上がってきて(忍者装束はどうかと思うけれど。コスプレ的ファンサービス?)漆黒の闇の市街地に出現するゼットンの姿に気分は最高潮に!。初代ウルトラマン最終回さらばウルトラマン」が真昼の決戦だったので敢えて深夜の戦闘にしたんだろうな。闇夜にゼットンの頭部と腹部の電飾が映えること!。ゼットンの姿を見たトミオカ長官の微妙な服芸もよいよい、封印した40年近い昔の記憶が蘇ったか?!(笑)。マックスのあらゆる攻撃も、援護するダッシュバードのミサイルも尽くゼットンシャッターに封じられ、パワータイマーがタイムリミットを告げる時、空の彼方から何の伏線も前振りもなく赤い球体が高速で飛来!(まあ大抵ウルトラ戦士の救援は何の前振りもなく現れるんだけど)。彼こそは、ウルトラマンゼノン!…なんかカッコ悪っ!いやいやアストラみたいな頭部だなあって(苦笑)。颯爽と現れたワリにはそのデザインの見栄えの悪さ通りに大苦戦するゼノン。救援に来たウルトラ戦士が案外弱いってのもお約束ではあるのだが、…そうしないと主人公が映えないしね。思い返せば初代ゼットンを倒したのもゾフィーではなく、科特隊岩本博士の新発明だし。苦闘のゼノンマックスギャラクシーを使って一発逆転を狙ったが、何故かギャラクシーマックスに装着、なんとかゼットンを倒す。やはりゼノン弱っ!。見返して初めて気づいたが、この戦闘って真っ暗闇から徐々に夜が明けて行ってるんだなあ。う〜〜ん、TV特撮とは思えん芸細。音楽での上手い盛り上げもあって、後半の戦闘はかなりの高評価。